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ICA Severige(スウェーデン)

北欧大手スーパーのDCを構築 - 3温度帯商品を一括管理し、1日20万ケースの出荷に対応

ICA,ケースピックエリア

スウェーデンを中心に2100以上の店舗を展開する北欧最大手の食品スーパーICA Sverige ABは、独自の調達供給体制や消費者ニーズに適応した業態開発により、常に「高品質で値ごろ感のある商品」を提供しています。

同社は従来、物流業務を温度帯別に国内19カ所の物流拠点で行っていました。新センターは、新たな物流拠点構想に基づき、店舗の約3割をカバーする南部地域の9倉庫を集約したもので、建築面積7万㎡、自動倉庫部では高さ28mに達します。常温(ドライ品)、青果・冷蔵(フレッシュ品)、冷凍(コールド品)の3温度帯のエリアを備え、5000 SKU 超の商品を一括処理する、食品総合物流センターです。

配送先はドライ品で400店舗、フレッシュ・コールド品で700店舗をカバーします。店舗は、コンビニ系小型店、生鮮品主体の食品スーパー、品揃え豊富な大型スーパー、郊外型GMSの4業態で、納品単位や荷姿はさまざまです。このような物流ニーズに迅速かつ低コストに対応するため、センター内はマテハン設備による自動化とともに、人手作業が関わる設備には人間工学を応用し作業が楽に素早くできるようにしています。

ドライ品

ドライ品は、パレット単位で入荷し、検品後、高速搬送台車STVによりパレット自動倉庫に入庫されます。入荷した商品は出荷に迅速に対応できるように、予め多量品はフェースデパレタイザで、少量品はマニュアルピックでケース単位にばらしてから自動倉庫やコンベヤ式ストレージラインに一時保管します。

出荷は1日10回のバッチで処理します。オーダーに引き当てられた商品は自動倉庫やストレージラインから店舗別に順列出庫され、該当するシュートへ仕分けられます。シュート先端部は配送台車への積付けステーションになっていて、1ステーションに3シュートが合流しています。ステーションでは、作業者がモニタに指示された積付けパターンに従って商品を配送台車に積み込みます。このステーションは昇降機能付きで、台車に1段積み込むとその高さ分だけ降下します。これにより、作業姿勢に負担が少なくなり、次々と処理することができます。1台分の積付けが終わり台車を払い出すと同時に、次の空台車が自動でセットされるため、待ち時間なく次の作業に取り掛かることができます。積込みが完了した台車は、コンベヤ上で荷崩れ防止用のシュリンクが施され、出荷ラインへ送られます。

スタッカークレーン33基、66,000パレット格納の自動倉庫。冷蔵、冷凍のパレット自動倉庫も合せ10万パレット近い格納量を誇る
ドライ入荷商品を搬送するSTVは全部で25台
入荷検品場では、サイズ、重量、パレットの破損をチェック
クレーン15基、14700ケース保管のケース自動倉庫には、ピッキングした商品を一時保管する。
店舗別に設定したシュートに商品を仕分けるソーター
積付け順に運ばれて来た荷物を配送台車へ積み付けるステーション

フレッシュ品(青果、冷蔵品)

フレッシュエリアは+5℃環境で管理しており、ケース品とコンテナ品の2系統のプロセスがあります。ケース品はパレットで入荷し、検品後、固定棚に補充用商品として入庫します。固定棚の最下段はピッキング用ロケーションになっており、オーダーに応じてここから集品し、出荷ラインへ送ります。

コンテナ品は段積みされた状態で入荷し、ロボットで1コンテナずつにばらした後、コンベヤ式ストレージラインに一時保管します。オーダーが引き当てられると、ストレージラインから出庫し、専用台車に自動で積み付け、出荷ラインへ払い出します。

冷蔵ケース品のピッキングエリア。最下段はピッキング用ロケーションで、上段は補充用在庫。
冷蔵コンテナ品は入荷後ロボットで1個ずつにばらし、一時保管する。
出庫したコンテナを店舗別に自動で段積みする出荷ライン。

コールド品(冷凍品)

コールド品は-27℃環境で保管・管理しています。パレット単位で入荷し、検品後、パレット自動倉庫へ入庫します。自動倉庫のラック最下段はピッキングロケーションになっており、作業者がハンディターミナルの指示に従ってピッキングをします。空になったピッキング棚へは、スタッカクレーンが自動補充をおこないます。

クレーン9基、22750パレット格納のコールド品用自動倉庫
冷凍品ピッキングエリア。ピッキング棚への補充はクレーンが自動で行う。
冷凍品は、ハンディターミナルの指示に従いピッキング。

同社の物流拠点整備は現在も進行中で、低コストかつ安定的な商品供給に加えて、環境負荷低減にも貢献するロジスティクスの構築を目指しています。